今回は、Vector Padで一撃必殺をキメるイカしたVAUBANをご紹介します。はい。ちょっと何言ってるかわかんないですね。とりあえずご説明していきます。

目次
ギミック解説
それでは、今回のギミックを解説していきます。
VAUBAN2番:Vector Padとは
VAUBAN2番のVector Padは、設置した箇所に踏み込んだ敵や味方を、指定方向に吹き飛ばすアビリティ。ダメージ出力そのものが設定されていません。文字通りダメージゼロのアビリティですが、とある状態異常と組み合わせることで、敵ヘルス割合100%、つまり一撃必殺の攻撃手段に化けます。
その状態異常が「凍結」と「感染」です。
凍結状態異常
凍結状態異常は、「冷気」状態異常を10スタックさせた際に生じる特殊な状態異常です。冷気状態異常は敵の行動を遅くする等の効果ですが、これが10スタックして「凍結」になると、その相手は完全に行動不能になります。
凍結状態異常の隠し効果
この行動不能に加えて、凍結状態異常には、もう一つ、あまり知られていない効果があります。
凍結した敵をラグドール化させずに一定以上の加速度を与え、壁などの障害物に衝突させた際に、その敵の最大ヘルスに依存した割合ダメージが発生します。
もっとも、上記条件を満たしていても割合ダメージが発生しないケースもあるため、実際には他にもまだ要件があるかもしれません。ともかく、かなり特殊な条件下において、割合ダメージを発生させることが可能というわけです。
そして、この「特殊な条件」を満たす方法が、少なくとも二つあります。
一つはFROST3番の展開時。冷気10スタックで凍結させ、かつ、ラグドール化させずに加速度を与えることができます。FROST3番展開時に押し出した敵を壁などに衝突させると割合ダメージが発生することは知られていますが、その理由はおそらくコレです。
そしてもう一つが、VAUBANの2番Vector Padです。凍結は他の手段で掛ける必要がありますが、ラグドール化させずに一定以上の加速度を与えて、敵を衝突させることができます。

(他にも、敵を障害物に挟み込む位置関係でQURVEX2番を使用した際も、同様の現象が発生する場合もあることが確認できています。ただしこちらは挙動が不安定で、割合ダメージが発生しないことのほうが多いため、今回は採用を見送りました。)
感染状態異常による割合ダメージの増幅
さて、この凍結時衝突による割合ダメージですが、衝突時の速度に応じてダメージ割合が変わるようです。とはいえ、割合100%を超える加速を与えるのは実際なかなか大変そうなので(そもそも可能かどうかも要検討ですが…)、感染状態異常と組み合わせることにしました。
感染状態異常は、被ヘルスダメージを増幅させる状態異常効果です。
そのため、たとえば割合ダメージ50%でも、感染状態異常で被ヘルスダメージ2倍以上になっていれば、50%×2=100%で、事実上の一撃必殺が可能になります。
この割合ダメージ+感染状態異常のギミックは有名で、たとえばTRINITY2番やREVENANT3番で一撃必殺を狙う時などにも使われる手段の一つです。
MfDによる単体ダメージの範囲攻撃化
そしてもう一つ、ヘルミンスアビリティのMarked for Death、通称「MfD」です。これは、MfDを掛けた相手に加えたダメージを、一定範囲の周囲の敵に拡散させる効果を持ちます。要するに、単体攻撃を範囲攻撃化できるアビリティです。範囲がそれほど広くはないことや、拡散するダメージに上限が設定されているなど、必ずしも万能ではありません。が、それでも強力です。
このMfDを使って、敵単体にかけた割合ダメージを拡散させることで、周囲の敵を巻き込んで、一気に敵集団を無力化することが可能です。
ギミックをまとめると
・凍結状態異常+Vector Padによる吹き飛ばしで、衝突時に割合ダメージを発生させる。
・あらかじめ感染状態異常をかけておくことで、割合ダメージを増幅させて実質ダメージ割合を100%以上、つまり一撃必殺ダメージにする。
・MfDと組み合わせることで、一撃必殺ダメージを範囲攻撃化し、敵集団をまとめて殲滅する。

以上が今回のギミックになります。
一撃必殺VAUBANの実戦
では、今回のギミックを実戦運用していきましょう。
用意するもの
・MfDを移植したVAUBAN
今回はVAUBAN PRIMEを用いますが、必ずしもPRIME版である必要はありません。
MfDは1番枠に移植するのがオススメです。
・感染+冷気ばらまき手段(EPITAPHなど)
感染状態異常と冷気状態異常をばらまく手段も必要です。特に今回は冷気を10スタックさせて「凍結」まで持っていく必要があるため、状態異常性能は特に重要になります。
今回は感染+冷気の両立が可能な範囲型状態異常武器として、セカンダリのEPITAPHを用います。通常版を用います。必ずしもPRIME版である必要はありません。
ただし、EPITAPHは爆発状態異常も発生してしまい、そのダメージによってMfDの判定を消耗してしまいます。そのため、爆発状態異常ダメージが発生する前に一連のシークエンスを終わらせる必要があり、立ち回りが若干シビアです。よって、感染+冷気のばらまき方法については、他の方法を検討する余地も大きいでしょう。
VAUBANのビルド
ビルドはご覧の通りです。

MfDのダメージ上限と、2番Vector Padの加速度を高めるために、アビリティ威力を伸ばします。アビリティ時間については、MfDは無関係であり、2番Vector Padは邪魔にならないよう早く消滅してほしいため、時短構成としました。範囲については、他の要素を損なわない程度に伸ばします。アビリティを多用する立ち回りとなるため、効率およびエネルギー容量も伸ばしておきます。防御面はAdaptationとP.Redirectionに頼ります。アルケインはエネルギー回復用のエナージャイズと、シールド回復用のバリアを採用しました。
EPITAPHのビルド
ビルドはご覧の通りです。

固有効果で冷気を、属性MODで感染を与える構成です。武器自体の火力は不要です。切断、火炎、電気、毒、ガスなど、余分なDOTが発生しないよう留意します。ただし範囲ダメージ部分に爆発が元からついており、爆発DOTの発生は避けられません。今回は状態異常の持続時間を伸ばし、爆発DOTの発生まで猶予時間を稼ぐことで妥協しました。
実戦運用(動画)
というわけで動画です。ご覧ください。
短評
とにかく立ち回りが安定しませんが、うまく決まった時の爽快感はかなりのもの。一斉に敵が倒れていくのが気持ちいいですね。なお、オーバーガード持ちにはうまく効かないため、その点は注意が必要です。
おまけ:3番増強+4番軸で使ったほうが安定する
今回のビルド、実を言うと、3番4番軸で使ったほうが安定します。Augur Reachの部分を3番増強に差し替えて、4番で敵を拘束しつつ3番を投げ込んでいく運用です。時短・威力・範囲構成ですから、短時間で4番で敵の装甲を除去しつつ、高火力の3番を叩き込んでいくことができます。

VAUBANの3番と2番F.O.は、敵のレベルに応じてダメージがスケーリング(増加)する仕様があるため、「鋼の道のり」など高レベル帯でも通用する火力になります。
シンプルにこちらのほうが運用が安定しますし、火力面も遜色は特にないかなと。もちろん、Vector Pad+感染凍結MfDは「割合ダメージ」なので、敵のレベルを問わずに通用するのですが、やはり立ち回りの安定性を考えると3番4番軸のほうが安定しますね。
まとめ:
3番増強+4番軸のほうが安定するなあ、とは思うものの、やはりVector Pad一撃必殺VAUBAN、うまく決まると面白いですね。
Vector Padと感染+凍結状態異常という、いずれも一切ダメージを出力しない要素の組み合わせで、割合ダメージ100%、文字通り『一撃必殺』の範囲殲滅が可能になります。この意外性はなかなか面白いなあと思って、ご紹介しました。
というわけで、今回は以上です。
MfDの代わりに1番増強を使って、EPITAPHで凍結&感染ばらまき→1番ドローン4つを凍結した敵に張り付け→VectorPadで吹き飛ばしというのも面白かったです。爆発ダメが入っても問題ないのでEPITAPHとの相性がGood。VectorPadが威力上げなくても100mぐらいすっ飛んでくれたらいいのになぁ。