というわけで、2021年12月16日、ついに実装されました「NEW WAR 新たな大戦」。さっそくプレイしてきましたので、感想と攻略のポイントをまとめていこうと思います。
なお、少々悩んだのですが、今回は極力ネタバレなしの方向で記事をまとめていきます。プレイしてみて思ったのですが、これは事前情報ナシでやったほうが楽しめると思います。とはいえ、やはりこういった内容の記事ですから、ある程度の軽微なネタバレは含まれてしまうかと思います。
クエスト開始の前提条件を満たしているテンノなら、攻略不能に陥る心配はありませんから、100%がっつり「新たな大戦」を楽しみたいテンノは、ここでブラウザを閉じてください。
では、余白をちょっと空けて本題、はじめていきましょう。
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チェク?
目次
NEW WAR-新たな大戦- ざっくり感想
というわけで、まずはザックリとした感想から。
いや、すごかったですね。プレイ後の感覚としては、本格的なSF映画を見終わった後のような気分です。かなりの充実度でした。
ストーリーの感想
ストーリーは例によって難解ですが、決して退屈ではなく、むしろ物語にスリルを与え、次の展開を見たいと思わせる牽引力になっていたと思います。そうしたストーリーテリングに引っ張られて、ラストまで一気にクリアした後、振り返ってみて「あれは何だったんだろう」「もしかすると、こういうことかな」と考えさせられるような感じですね。個人的には、まだまだ消化できていない部分も多いのですが、それでも相当に楽しめました。
ゲームプレイとして
ゲームプレイとしても、個人的にはかなり楽しかったですね。ただ、Warframeをいわゆる「無双ゲーム」として楽しんでいるテンノには、不満の残る構成だったんじゃないかとも思います。なので、この点は賛否両論でしょう。
個人的には、普段から好きでやっているプレイスタイルが通用する場面も多かったので、そういった意味でも楽しめるクエストでした。
NEW WAR-新たな大戦- 攻略のヒント
では次に、攻略のヒントをいくつか出していこうと思います。こちらもなるべくネタバレは避けつつ、という風に配慮していきます。
プレイ時間はどのぐらい?
筆者の場合、途中で休憩をはさみつつ、およそ5時間ほど掛かりました。
途中でやめられないって聞いたけれど?
クエスト進行の合間で自動的にセーブが入ります。途中でゲームを終了しても、セーブした地点からの再開となります。
敵のレベルや難易度は?どの程度の装備があればクリアできる?
敵のレベルとしては、およそ30程度です。本クエストの前提条件を満たしているテンノなら十分です。ただ、このクエストの難しさは、フレームや武器の選択や育成状況であるとか、そういった要素とはまったく別の側面になります。逆に言えば、フレームや武器やオペレーターがそれほど育っていなくても、難易度としては特に変わりません。
アーセナルへのアクセスは制限される?
はい。事前に公式から発表があった通り、クエスト中、アーセナルへのアクセスは制限されます。ただ、フレームや武器にそれほど左右はされないクエストなので、好きな装備で行って特に問題はないはず。ただ、さすがにBratonとかMK1-BOとかだとキツい場面もあるので、それなりの武装で行きましょう。
おすすめのフレームや武器は?
特にありません。武器やフレームを使う場面自体がかなり少ないです。ムービーシーンでの映えを重視して、お気に入りのファッションで行ってみるのがオススメです。必須の武器もありません。
※追記:「必須の武器は無い」と思っていましたが、改めてリプレイしてみたところ、例の”センティエント殺しの大剣”が必須でした。
ネクロメカとレールジャックは育てたほうがいい?アークウイングは?
レールジャックに関しては、ヴェールプロキシマで立ち回れる程度の育成が必要です。以下の記事を参考にしてみてください。
ネクロメカに関しては、敵がそれほど強くないので、完全に育成済でなくても大丈夫です。ただ、アークウイングガンに関しては、動きの速いセンティエント勢を相手にする場面もあるので、それなりに当てやすい武器を持っていきましょう。
なお、アークウイングの出番はありません。残念。
コーパスのおじさんの場面でギミックが解除できない
コーパスのおじさんの場面は、いずれのギミックも、モアやシールドオスプレイを使って解除する形になります。例のデカブツも、これらロボットをうまく使って対処しましょう。
なお、モアやオスプレイは、対応するアビリティキーを押すことで、照準地点や照準した相手に対して行動します。いろいろ試してみましょう。
TESHINが敵にダメージを与えられない
アビリティキーで属性を切り替えてみましょう。
TESHINの場面で、ゲートロックを解除できない
ゲートロックを破壊したあと、マップ内に出現する”オブジェクト”を破壊する必要があります。時間制限があるので、例のあの方法で素早く飛んで下さい。
敵に見つからずに進む場面が難しすぎる
同様の場面がいくつかありますが、「どのルートを進むか」が重要です。何回やっても敵に見つかってしまうなら、どこかに迂回ルートがないか探してみましょう。意外なところを進めたり、意外な場所に侵入できることもあります。
中ボスがなかなか倒せない
手軽にサクっと倒す方法はありません。事前に”例のアイツ”から聞いた話を思い出してみてください。あとは根性です。
気球が上昇できない
おそらく不具合です。筆者の環境では発生しませんでした。噂によると、”キーコンフィグで上昇キーの割り当てをデフォルト設定にすると解決する”とのことです。
最終戦のギミックがわからない
背景にある球体に、なんらかの方法で攻撃を当てましょう。自分の攻撃は通らないので…?
中間まとめ:
今回はこんなところです。いやー楽しかった!
ストーリーを読み解くためにも、あと2~3回はやりたいところですが、残念ながら今のところリプレイ不可。いつかできるようになると信じています。
※追記:2022/02/10 Update31.1.0にてリプレイ可能になりました!
それにしても、ずいぶんなボリュームですよこのクエストは。
まじめな話、公式のアップデートノートによると、新型コロナウイルスの影響で1年ほど開発期間が延びてしまったとのこと。リリースが一年も遅延したということは、DE社の経営にも相当な打撃があったものと推察します。楽な状況ではなかったはずですが、よくリリースしてくれました。
さて、今回のアップデートで、新武器の実装、そして新フレームも登場しています。「新たな大戦」クリア後の世界の変化もちょっとだけあるので、その辺もチェックしていきたいですね。
以上。まだまだ記事にしたいこともあるので、今回はこの辺で。
※追記:2022/02/10 リプレイ後の感想が以下に続きます。さらにネタバレ度が高くなるので要注意
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チェク?
思い付いた順にだらだら書いていきます。
「エヴァレットの多世界解釈」と「スポットライト宇宙論」
おそらく本作のストーリーを読み解く上でポイントになる概念として、量子力学のコペンハーゲン解釈というか、「エヴァレットの多世界解釈」のマクロ系への適応と、それから「スポットライト宇宙論」があるのかなと思います。これは初回プレイ時にもなんとなく思っていたんですが、改めてリプレイしてみたら、より一層その印象が強くなりました。
一応、エヴァレットの多世界解釈は量子力学上の概念に位置付けられると理解していますが、スポットライト宇宙論についてはどうなんだろう?宇宙物理学の文脈というより、ある種の哲学の文脈じゃないかな。提唱者も確か哲学系の博士だったと記憶しています。まあ、この辺、筆者もあまり専門知識があるわけじゃないので何とも言えませんが…。
ともかく、本作の宇宙論がどのようになっているか?というと、おそらく「エヴァレットの多世界解釈」をマクロ系にがっつり適用し、かつ「スポットライト宇宙論」を掛け合わせた感じだと思います。
平たく言うと、
・可能性によって世界そのものが分岐する
・過去・現在・未来といった時間の流れは一方向に流れるものではなく、全ての時間軸が同時に存在している
という感じです。
「可能性によって世界そのものが分岐する」というのは、結構いろいろな作品で出てくるやつですね。いわゆる「世界線」という概念で、これについては特に説明しなくても、なんとなく伝わるでしょう。作中に出てきた例え話で言えば、「父親が生き残る世界」と「母親が生き残る世界」とが分岐して、その二つが等しく存在していると。そういう捉え方ですね。
そしてもう一つが、「スポットライト宇宙論」のほうなんですが…。可能性によって分岐した複数の世界が同時に存在しているのと同様に、過去・現在・未来といったあらゆる時間軸も実は等しく存在していて、我々の認識が、まるで暗闇にスポットライトを当てながら動かすように時間軸上を「移動」しているから、時間が一方向に流れているように認識されるのだ…といった感じです。
※今これを書いていて思いましたが、そういえば作中でも「洞窟の中で灯を照らす」とか「暗闇」と「灯」というワードが何回か出てきましたね。そう考えると、スポットライト宇宙論も意識した作劇になっているのかも。
仮説:VOID空間は、あらゆる世界線と時間が交錯する特異点
そのうえで、例えばですが「VOID宙域」を、あらゆる世界線と時間軸が交錯する特異点のようなものだと考えると、いろいろと描写に納得がいくような気がします。
この考え方は、ちょっと他作品で申し訳ないんですが、映画「インターステラー」でも描かれていました。あの作品では、リサ・ランドールの五次元宇宙論の影響が垣間見えるというか、まんまソレなんですが、「新たな大戦」の世界観もたぶんちょっと似ているというか…どうなんだろう?スポットライト宇宙論なのか、リサ・ランドールの五次元宇宙論なのか、どっちで捉えるのが適切なのかは、ちょっとわかりません。
話を戻します。
ともあれ、可能性によって分岐した複数の“世界”と、それぞれの世界が持つーそして等しく存在している過去・現在・未来といったあらゆる時間、これらが、通常の時空では交差することは無いんですが、VOID時空では交差できてしまうと。(※一応、通常時空でも重力子は五次元を交差するんじゃないの?という仮説はリアルにあります。この辺の関連が、さっき出てきたリサ・ランドールの五次元宇宙論だったと記憶してます。)
で、それらの交差を媒介する存在が、例の「ようガキンチョ」の人、と考えると、文字通りいろいろつながってくる気がします。
VOID空間の時間超越性はルア潜入ミッションで既出
考えてみれば、ルアの潜入ミッションで過去と現在を行き来してますよね。あれも、ルア自体が元々VOIDに隠されていた設定ですし、確か同ミッション中のセリフでも「VOIDの影響で時間軸がどうこう」みたいな話があったと思います。ちょっと確認してないですが。
つまり、過去・現在・未来は等しく存在しており、VOID空間ではそれらが交錯する、という設定自体は、もう何年も前から作中で描かれていたことになります。
この「時間の交錯」に加えて、今回、新たな大戦で描かれたのが「世界線の交錯」だと考えると、若干わかりやすくなるんじゃないかな。
今回初登場の「あの大人」の正体は?
ちょっと目次でネタバレしないように見出しボカしましたが、「漂流者」のことです。彼・彼女…筆者は女性オペでやっているので「彼女」にしますが、この人いったい何なの?と。
これは作中で結構ヒントが提示されていて、要するにTen Zeroの事故後、”救助されなかった世界線のオペレーター”ということになります。
便宜上、これまで(「サクリファイス」まで)主役を務めてきたほうを「オペレーター」、新たな大戦で初登場のほうを「漂流者」と区別して書きますが、この2人は、“世界線の分岐によって2人にわかれた同一人物”ということになります。
「あの大人」はなぜ、どこから来たのか
前半でオペレーターがVOIDに放逐されてしまった後、「新たな大戦」の主役は、しばらくの間、漂流者が担うことになります。この人いったいドコから来たの?という話ですよね。
これに関しては作中で明言はされていないものの、乗馬経験があるような発言があったり、太陽に突っ込んでいくシーンでは「デュヴィリにいたほうがよかった」的な発言もあります。この辺りで示唆されているのは、おそらくTennocon2019で発表された「Duviri Parabox」でしょうね。
これがどう絡んでくるのか…トレーラーを見る限り、「がっつり絡んでくるな」という感じはヒシヒシと伝わるんですが、ともかく今後の展開を待ちましょう。
たぶん、この 「Duviri Parabox」 が実装されれば、今回の漂流者にまつわる疑問もいろいろと解決されるんじゃないかなと思います。
Warframeって、なんだかんだいって、謎を謎のまま投げっぱなしにはしないフシがあるというか、一応はなんとなく説明はつけてくるんですよね。これまでのストーリークエストもそうだった、と思います。
「ようガキンチョ」氏の介入と、オペレーターの復活
話を戻します。
・オペレーター … Ten Zeroの事故後、救助された世界線のオペレーター
・漂流者 … Ten Zeroの事故後、救助されなかった世界線のオペレーター
こう考えると、作中、例の「ようガキンチョ」の人と握手した瞬間に、無数のオペレーターが倒れていって、最終的に手を取り合うオペレーターと漂流者の2人だけが残る描写がありますが、あれはたぶん量子デコヒーレンスみたいなものでしょうね。
本来はもっと無数の世界線があって、無数に分岐したオペレーターが等しく存在していたわけですが、 「ようガキンチョ」の人の介入によって波動関数が収束し、「オペレーター」と「漂流者」が残ったと。いや2人残っちゃったら波動関数収束してなくない?どうなんだろう?まあいいでしょう。
で、作中の描かれ方なんですが、「ようガキンチョ」氏の介入、これ事故当時のTen Zero…つまり過去で発生しているわけですよね。ただこれに関しても、VOID空間は時間を超越できる、という設定を考えると、過去であろうが現在だろうが未来だろうが、介入自体は別にどのタイミングで発生していても良いわけです。
結局これ何が起きたかというと、「ようガキンチョ」氏が「過去の(TenZeroの事故に直面している)オペレーター」に介入して、「現在の(VOIDに放逐された)オペレーター」と「現在の(今まさに暴走Lotusに襲われている)漂流者」を接続した、と受け止めて良いんじゃないかなと。
実際、その直後に「漂流者」と入れ替わる形で暴走Lotusの前に出現したオペレーターは、Lotusを見て「生きてる!」と言ってますから、このセリフを見ても、接続されたのは「過去のオペレーター」ではなく、「Lotusの顛末を知っている、現在のオペレーター」ということは明らかです。
この時、「ようガキンチョ」さんのセリフに、「自分が力を貸せばみんな救える」みたいな趣旨の発言がありますが、この「みんな」は、過去のオペレーターにとっては、今まさにTen Zero船内で避難している自分たちのことだと捉えたと思いますが、実際には「過去のオペレーターも、現在のオペレーターも、漂流者も、“みんな”救える」という意味だったんじゃないかなと。世界線と時間軸を超越できるVOID的な存在だからこそ、これらを俯瞰できるんでしょうね。Ten Zero事故当時の船内と、暴走Lotusに襲われている「漂流者」とが交互に描かれる演出も、そういう意味を示唆しているように思えます。
リプレイ後感想まとめ:
さて、他にも気になる点はいろいろあるんですが、とにかく話の本筋はようやく追えてきたかな、という印象です。
・ 「エヴァレットの多世界解釈」のマクロ系への適応と、それから「スポットライト宇宙論」 の掛け合わせ
・VOIDは、異なる世界線と時間軸を接続できる
といった考察に基づいてみると、いろいろと筋書きが見えてくるんじゃないかな、というお話でした。
これ、もう一回ぐらいやらないと把握しきれないね…。
ひとまず以上です。