今回は、WarframeのHARROWについて、ビルド紹介と解説、そしてネタビルドについてです。
幣研究所の基本方針としてソロ運用を前提としていますが、HARROWはどちらかと言えば分隊支援向きのフレームです。ソロ運用だと本領を発揮しきれない印象は否めませんが、それでも優秀な各種バフアビリティを活かし、十分に戦力になっていきます。
それでは、やっていきましょう。
目次
HARROWの概要
まずはHARROWの概要について、簡単に見ていきましょう。冒頭で述べた通り、分隊支援向きのフレームです。最大の特長は、ヘルス、シールド、エネルギーの全てをアビリティで自給自足できる点が一つ。それと並び立つのが、クリティカル率を「加算」する、強力なクリティカルバフです。バフさえ維持できれば、優秀な継戦能力と強烈な火線を両立できる、強力なフレームになります。防御面に関しても、1番によるCCと即効性のシールド回復が期待でき、シールドゲーティングを活用して敵の攻撃に耐えることが可能です。
一方、欠点としては、シールド、ヘルス、エネルギー回復手段のいずれもが、敵にHITもしくはキルを回復効果発生のトリガーとするため、周囲に十分な数の敵がいないと、その性能を十分に発揮できない点があります。そのため、特にボス戦では苦戦を強いられる場面も多いでしょう。
また、十分なポテンシャルを発揮するためには、各種アビリティを矢継ぎ早に発動し、それぞれの効果時間を管理していく必要があります。こうしたアビリティ回しだけでも操作難易度が高いことに加え、ソロ運用では正面戦闘も自身で行う必要があるため、操作が極めて煩雑になりがちです。
こうした特性はあるものの、その性能を十分に発揮できる場面においては、強力なフレームの一つと言えるでしょう。
HARROWのアビリティ解説
では、アビリティについて簡単に解説していきます。増強MODについては、今回は省略します。
パッシブ:
HARROWは2つのパッシブを持ちます。
1:オーバーシールドの容量が2倍
1番で大量のシールドを回復できるHARROWにとって、非常に有用なパッシブ能力です。ただし、シールドゲーティングで耐えるビルドの場合、この能力はあまり気にする必要はありません。
2:初期エネルギー量100%
ミッション開始時および復活時に、最初からエネルギーが満タンの状態となります。ミッション開始直後から消費の重いアビリティを遠慮なく発動できるため、初動の立ち上がりが早くなります。
1番:Condemn
前方扇状の範囲の敵を拘束し、拘束した敵の数に応じて自身のシールドを回復します。アビリティ範囲を伸ばすことで、効果範囲が左右方向にも広がるため、より多くの敵にHITさせやすくなります。
優秀なCC+シールド回復手段となるため、シールドゲーティングを前提とした運用に相性の良いアビリティと言えるでしょう。
2番:Penance
自身のシールドを消費して発動し、発射速度、リロード速度、近接攻撃速度を上昇させます。また、HARROWの各種攻撃にヘルス吸収を付与し、敵に与えたダメージに応じて、自身と周囲の味方のヘルスを回復します。
基本的にシールドで耐えるフレームなので、ヘルス回復効果はあまり気にする必要はありません。ただし、あえてヘルスで耐えるビルドの場合は、回復の主軸となり得るでしょう。
3番:Thurible
発動すると手に持った香炉を振り回し、時間経過でエネルギーを消費します。再発動もしくはエネルギーを全て消費しきると、敵キル時に自身と味方のエネルギーを回復するバフが発動します。この際のエネルギー回復量は、消費したエネルギー量に応じて増加します。
4番:Covenant
発動すると一定時間、自身と周囲の味方を無敵化します。この無敵時間中に受けた(=無効化した)ダメージ量に応じて、無敵効果の終了後から一定時間、クリティカル率加算バフが有効化されます。
このバフによるクリティカル率の上昇は「加算」となるため、元々の武器のクリティカル率が低くても、一定のクリティカル発生を期待できるようになります。
HARROWの使い方とビルド方針
基本的には、1番でCCとシールド回復を行って自己防衛しつつ、2番、3番、4番で味方に回復と強化を与える、分隊支援フレームとしての運用が適しています。ソロの場合も同様に、自分を強化しながら戦う形です。逆に言うと、それ以外の使い方が特に無く、役割的にはシンプルです。
ビルド方針の論点
ビルド方針としては、いくつかの論点があります。
【1:アビリティ範囲】
アビリティ範囲は、主に1番の効果範囲を目的として伸ばします。他のアビリティの分隊支援効果は、アフィニティ共有範囲と一致する仕様になっており、アビリティ範囲に影響を受けません。従ってHARROWのアビリティ範囲を考える際は、「1番の効果範囲をどこまで広げるか」という観点のみに絞って考えることができます。
1番の範囲を広くすれば、一回の使用でより多数の敵を巻き込むことが可能です。しかし、Overextendedを使用すると威力が下がり、各アビリティの効果量が低下します。このデメリットを許容するか、それとも許容せずに他の範囲MODを選択するか、というのが一つの論点です。
【2:効果時間】
もう一つの論点が、アビリティ効果時間です。アビリティ効果時間はもちろん、長いほうが良いのが基本的な考え方です。ただし、4番の無敵時間を防御手段として運用したい場合、「効果時間が長すぎると再使用までの時間が長くなる」「効果時間が短すぎると無敵時間が短くなる」という一長一短があります。
また、Narrow Mindedで効果時間を延ばす場合、アビリティ範囲が狭くなるデメリットがあります。1番の効果範囲に影響するため、このデメリットを許容するか否かも論点となるでしょう。
【3:高Lv帯での防御手段】
HARROWは潤沢なシールドで敵の攻撃に耐えることが可能なフレームですが、「鋼の道のり」等の高難易度ミッションでは、それでも十分とは言えません。ただし、1番で手早くシールドを回復できるため、これを活用し、シールドゲーティング軸で耐えるのが基本的な考え方になります。
通常のシールドゲーティングでは、素早くシールドを全快させるため、シールド容量を低く抑えることが一般的です。しかしHARROWの場合、1番で一気にオーバーシールド獲得まで回復できることも多いため、シールド容量を抑える必要は基本的にありません。
そのため、たとえばAdaptationを採用し、「多少のダメージならシールドゲーティングを発動させずに、シールドでそのまま受ける」といった方向性もあり得る選択肢になります。
ビルド1:HARROW 通常ビルド
それでは各種ビルドを見ていきましょう。まずは通常ビルドです。
アビリティ性能は威力、範囲、時間をそれなりに伸ばしつつ、効率は犠牲にした形です。3番で大量のエネルギーを回復できるため、効率低下は特段の支障にならない、との判断です。
また、アビリティ発動速度も欲しいため、これについては「アルコンの欠片」で補っています。移植アビリティは特にありません。
運用とプレイ動画
どのアビリティも問題なく運用できます。防御面に関しても、前述の意図でAdaptationを併用していることもあり、安定感があります。
ただし、アビリティ時間がそれなりに長いとはいえ、3種類ものバフを管理するため、どうしても操作が煩雑になる感は否めません。分隊プレイならバフ管理に集中できるかと思いますが、ソロ運用の場合、正面戦闘との両立に忙しさを感じるビルドです。
ビルド2:HARROW 操作簡易化ビルド
先ほどの通常ビルドと同様のコンセプトですが、アビリティ回しの煩雑さを軽減するため、効果時間をさらに伸ばした形となります。
先ほどと異なり、Narrow Mindedを採用し、範囲低下のデメリットを許容している形です。防御面に関してはシールドゲーティングにほぼ依存しつつ、万が一の保険のためQTを採用してみました。
運用とプレイ動画
やはり使用感としては、アビリティ時間が長い方がソロ運用では便利です。懸念となる1番の範囲低下についても、個人的には許容できる水準です。
こちらのほうが正面戦闘に集中できる時間が長いため、ソロに適しているかなと思います。
ビルド3:HARROW ヘルス2ネタビルド
最後にネタビルドです。これまで説明してきた通り、通常は大容量のシールドで、高難易度ミッションではシールドゲーティングを活用して耐えていくのが、HARROWの基本的な耐え方です。しかし今回のネタビルドでは、3番による大量のエネルギー供給能力に着目しました。
今回の主軸となるのは、QuicThinking(QT)とGladiator Finesse(GF)です。これらのMODを搭載すると、ヘルスがゼロになる攻撃を受けた際、ヘルスを2だけ残し、損害をエネルギー消費で肩代わりするようになります。エネルギーもゼロになった場合は倒されますが、十分なエネルギーが残っていれば、ヘルス2で耐え続けることが可能です。
またこの際、エネルギーで肩代わりするダメージにはある種のダメージ軽減が発生します。QTとGFの両方をランクMAXで採用した場合、エネルギー1ポイントあたり、「本来はヘルスで受けるはずだったダメージ」3を肩代わりできます。つまり、被害が1/3に減少するわけです。
また、「本来はヘルスで受けるはずだったダメージ」自体を軽減することも、エネルギーで肩代わりするダメージを軽減させます。具体的には、装甲値やAdaptationなどのダメージ耐性が当該します。これらを高めることで、QT+GFが発動した際も、エネルギーに受けるダメージを軽減することが可能です。
このQT+GFを主軸の防御手段としつつ、3番でエネルギーを大量に供給し続けることで、常にQT+GFが発動したまま=ヘルス2のまま耐え続けるのが、今回のネタビルドになります。
ビルドは上記の通りです。方針としては前述の通り、QT+GFで耐えるわけですが、エネルギーに受けるダメージを減らすため、Adaptationも採用し、さらに装甲値も上昇させていきます。
装甲値を盛る手段としては、まず、割合ではなく加算で上昇するHealth Conversionを採用。また、移植アビリティで「Parasitic Armor」を2番枠に注入しています。このアビリティは、一時的にシールドをゼロにし、消費したシールド容量に応じて装甲値を上昇させる効果を持っています。このアビリティによる装甲強化を引き上げるため、Redirectionも搭載しています。あとは残った枠で、範囲、時間、エネルギー容量MODを搭載します。
運用とプレイ動画
想像以上にしぶといHARROWになりました。「鋼の道のり」感染体の毒攻撃を受けても死なないのは面白いですね。
ただし、エネルギー吸収攻撃にとことん弱いのが明確な弱点です。エンシェント・ディスラプターに殴られると一瞬で死にます。こいつさえいなければ、対感染体において実用的なネタビルドになる可能性もあっただけに残念ではあります。が、基本的にやりたいことはできました。
まとめ:
さて今回は、HARROWの解説とビルド例をお届けしてきました。全体的な雑感としては、なにかと慣れが必要なフレームかなと思います。本当にアビリティ回しが重要になりますが、「どの程度のアビリティ時間だと使いやすいか」は、人によって、プレイスタイルによって変わる部分も大きいはず。
ご紹介したビルドも、あくまで「一例」として、自分にとって使いやすいHARROWのバランスを探してみてください。
それでは、今回は以上です。