本作Warframeは、「どんな武器でも強くなる」ことが売りの一つ。気に入った武器をカスタムしながら、長く愛用できるのが特徴です。とはいえ実際には明白な性能差があり、「性能的に完全上位互換の武器がある」「高難易度のモードで運用するのは厳しい」といったものもあります。
そこで今回は、そんな本作Warframeの絶妙なガッカリ武器たちに、愛情とRIVENを注ぎ込んで、高難易度モード「鋼の道のり」で運用してみました。
今回、個人的な愛で選んだ5つの武器はこちら。
- Vulkar Wraith
- Spira
- Argonak
- Kreska
- Larkspur Prime
他にも紹介したい武器はたくさんあるのですが、ひとまず今回は手元にRIVEN MODがある武器の中からチョイスしました。
それでは早速、やっていきましょう。
Vulkar Wraith
まずは筆者の愛銃、Vulkar Wraithです。この銃の特徴と、「鋼の道のり」運用ビルドを見ていきましょう。見た目はすごくカッコイイのに、あらゆる性能が噛み合っていない。火力が出せそうで出せない。そんなガッカリスナイパーライフル。それがVulkar Wraithです。
Vulkar Wraithの愛すべきガッカリポイント
Vulkar Wraith。スナイパーライフル系の武器の中でも、ひときわ長い銃身が特徴的なカッコイイ銃です。重厚感のある射撃音も最高ですね。とにかくデザイン面は文句なしに大好き。
ではあるものの、問題は性能です。一見、悪くはありません。基礎ダメージはカテゴリ中でも相当高いほうです。とはいえ、よく見てみると…
- 属性配分がダメージを出しにくい衝撃軸
- クリティカル率20%、倍率2倍とカテゴリ内では低め
- ズームボーナスがヘッドショット
といった感じで、何かと「スナイパーライフルとしてはダメージを稼ぎにくい」性能になっているんですね。ヘッドショットを当てないと火力が出ない武器なんですが、敵味方とも動きの激しい本作では、なかなかに熟練を要します。
さらに言えば、同じ単発・即着弾のスナイパーライフルには、総合的な火力で上回るRubico PrimeやVectis Primeもあるため、わざわざVulkar Wraithを担いで出撃する意味も特にありません。
とにかく見た目はカッコイイんだけどなあ…。
Vulkar Wraithのビルドと運用コンセプト
さて、そんな愛すべきガッカリ武器、Vulkar Wraith。どうやって高難易度コンテンツで運用していきましょうか。方針としては二つあります。
- 内出血MODやHunter切断MODを使って切断状態異常を出していく
- 可能な限り単発火力を引き上げ、積極的にヘッドショットを狙っていく
常識的に考えれば、方針1のほうが現実的です。幸いにも本銃は状態異常率が25%と高く、衝撃に偏ったダメージ配分のため、内出血MODで切断を出しやすい性能をしています。
しかしスナイパーライフルらしいロマンを追求して、今回は方針2、「単発火力を伸ばしてヘッドショット」の方針で運用することにしました。
ビルドは以下の通り。
Riven MODはクリティカル率、クリティカル倍率、リロード速度です。ネガティブステータスはありません。もう少しサイクルをこだわりたい所ですが、残念ながらKUVAが枯渇しました。また、Vulkar Wraithには強力な増強MODもあるのですが、枠が足りないので今回は不採用です。
試験運用とプレイ動画
というわけで、実際にやってみた動画がこちら。
なんだかんだで、頭に当てれば「鋼の道のり」エクシマスもワンショット。単発セミオートの宿命として殲滅速度は遅いものの、掃滅ミッション程度であれば十分に運用していけます。
とにかく頭に当てるエイム力と、適切な射撃ポジションを確保する立ち回りも重要になりますが、そこは愛でカバーしましょう。
Spira
いいえ。これで合っています。Spira Primeではありません。Spiraです。そう。無印Spira。完全上位互換のSpira Primeがある時点で選択肢から除外されてしまうガッカリ手裏剣。それがSpiraです。
Spiraのガッカリポイント
といっても、クリティカル性能は率30%、倍率2倍と高めです。基礎ダメージも貫通軸の82と、フルオートで撃てる武器の中では高いほうです。とはいえ問題は発射速度の遅さ、状態異常率わずか8%、そして何と言っても独特の弾道曲線です。とにかく当たらない。
ただ敵に当てるだけで熟練を要する、愛がなければ使いこなせない武器。しかし愛をもって使ったところで、もっと良い武器は山ほどある。それがSpiraです。
ただしデザインは秀逸で、いかにも古典的なクナイの風格を保ちつつ、Warframeらしい華やかさも備えた逸品。雰囲気はばっちりです。
Spiraのビルドと運用コンセプト
この発射速度の低さでは、手数を出そうと思っても限界があります。潔くワンショット・ワンキルの運用方針で考えます。
とはいえ問題は火力です。通常ミッションならともかく、「鋼の道のり」では、この武器でアビリティの補助なしでワンショット・ワンキルを狙うには、頭に当てていくしかありません。めちゃくちゃクセのある弾道で、ヘッドショットをキメていく必要がある。愛が無ければ使いこなせません。
ビルドは以下の通り。
実はちょっと間違っていて、90属性を付けたいところ、1枚だけ60属性になっています。これは単純にミスですね。Rivenはクリティカル率、基礎ダメージ、ネガティブステータスに状態異常率です。この武器に使うRivenとしては、かなり理想に近いステータスではないでしょうか。
試験運用とプレイ動画
というわけで、実際にやってみた動画がこちら。
ヘッドショットをほいほい当てているように見えるかもしれませんが、外しまくってるところはカットしてるだけです。とにかく練習が必要でした。正直めちゃくちゃシンドイ。ですが、綺麗に頭に当たってワンショット・ワンキルできると、なかなか気持ち良いですね。
Argonak
セミ/フルオート切り替え式のライフル。増強MODも込みで、唯一と言って良い特殊効果を持つグリニア製アサルトライフルです。ただし問題はその特殊効果。敵をハイライトして見やすくする。ダガーに装甲削り能力を付与する。そう。ライフル自体の攻撃性能には一切なんのプラスもありません。まさにガッカリアサルトライフル。それがArgonakです。
Argonakのガッカリポイント
といってもこの銃、通常ミッションで運用するぶんには、それほど悪くはありません。それなりの基礎ダメージ、それなりの発射速度。セミオートではクリティカル率が、フルオートでは状態異常率が27%と相応にあり、キッチリと火力を出していけます。そう。通常ミッションでは。
問題は「鋼の道のり」モードです。この高難易度モードでは、クリティカル・状態異常どちらの性能もバランス良く求められます。どう扱っても偏りが出てしまうArgonakでは、どうしても中途半端になってしまうんですね。
とはいえ、このヘビーマシンガンめいた重厚な射撃感はなかなか爽快。ぶっ放しているだけで楽しい銃です。「鋼の道のり」でも扱えるように、Riven込みでビルドしてみましょう。
Argonakのビルドと運用コンセプト
Arogonakの運用コンセプトはいくつかパターンがありますが、今回はフルオート主体の手数武器として運用していきます。変わったことはせず、普通のフルオートライフルとして運用するわけです。
ふまえて、ビルドは以下の通り。
Vile Accelerationで発射速度を、60属性2枚で状態異常率を伸ばしつつ、Rivenで基礎ダメージ、クリティカル率、クリティカル倍率を補います。これで基礎ダメージ944、クリティカル率35.3%、倍率4.8、状態異常率59.4%、発射速度11.4。かなりバランスの良い、安定感のあるステータスになりました。
試験運用とプレイ動画
実際に運用してみると、わりと素直な使い心地です。敵もきっちり撃破できますね。エクシマスや重装系ユニットには手こずりますが、実際にはアビリティで補助すれば、おそらく通用していくはず。
思った以上に堅実なライフルになりました。わりとアリっちゃアリだなあ…。
Kreska
お次はコーパス製の近接武器、もとい工具、Kreskaです。そう。こいつ実は工具なんですね。なんで工具で戦おうと思ったんだテンノは。とはいえ性能的には、決して悪い武器ではありません。悪くはない。そう。悪くはないんだけどなあ…。なんというか、本当に絶妙な惜しさというか。もうちょっと、あともう一歩でなんとかなるのに…という哀愁漂う近接武器。それがKreskaです。
Kreskaのガッカリポイント
繰り返しますが、こいつも決して悪い武器ではありません。クリティカル率14%、状態異常率22%。状態異常でダメージを稼ぎつつ最低限のクリティカルも出していける、そんなバランスになっています。基礎ダメージ190も、決して悪い数字じゃありません。それどころかデフォルトで火炎属性が付いており、火力を出しやすい属性配分になっています。
ただし問題は、状態異常もクリティカルも、やっぱり、あともう一歩だけ欲しい。これに尽きます。ここがもう少しあれば、「鋼の道のり」でも通用するビルドが組めるのですが。この数字だと本当に「まあ悪くはない」止まりなんですよね。
Kreskaのビルドと運用コンセプト
今回はヘビー攻撃軸でビルドを組んでみました。というのも、この武器カテゴリのヘビー攻撃は多段ヒットするため、直接ダメージも状態異常の発生も、それなりに狙っていけるんですよね。モーションも全周囲攻撃の振り回しで、かつ発動しながら多少動けるため、敵に囲まれた際に突破したり、逆に敵集団に突っ込んでいって蹴散らしたりと、何かと使い勝手も良いんです。この優秀なヘビー攻撃をうまく使って運用していくコンセプトとしました。
ビルドは以下の通りです。
まあ普通のヘビー構成を基本に、Primed Reachで範囲を伸ばしています。状態異常もそこそこ出していきたいので、属性MODは60×2枚。この武器に「あと一歩足りない」部分を補うため、Rivenは状態異常率とクリティカル率です。ネガティブステータスにヘビー攻撃効率が付いていますが、Corrupt Chargeで常時コンボ2倍で運用するため問題ありません。
試験運用とプレイ動画
実際にやってみると、意外とこれも普通の雑魚敵ならザクザク斬れる印象ですね。掠っただけで倒せる、と言うほどの火力は出ないものの、思った以上には善戦しています。
ただやはり問題はヘビーユニットとエクシマス。こいつら相手には、どうがんばっても苦労を強いられます。やはりこれも、実際に運用するならアビリティでの火力引き上げは必須になりそうです。とはいえ、なんだかんだ言って、ちゃんと育ててビルドを組んでやれば、健気に頑張れる武器なのかなと思います。
Larkspur Prime
2023年3月15日、この記事の執筆のおよそ3か月前に実装された、比較的新しい武器です。超火力武器も多いアークウイングガンのPRIME版ということもあり、多くのテンノが期待を寄せました。結果はこれまたビックリするほどガッカリ重砲。ド派手な射撃エフェクトから繰り出されるショボいダメージ。なんでこんなに火力でないの?まさに小物界の大物。それがガッカリ重砲、Larkspur Primeです。
Larkspur Primeのガッカリポイント
とにかくダメージが出ない。これに尽きます。この武器にはホールド射撃モードとチャージ射撃モードがありますが、どちらも火力が出ません。
まずホールド射撃モードですが、状態異常率50%、発射速度12.0、基礎ダメージも90あり、ホールド武器としてはかなり良い性能です。ただし問題は、これがアークウイングガンであること。亜鉛MODもアルケインもなく、伸びしろがプライマリ/セカンダリほど無いんですよね。おそらくセカンダリのTenet Cycronとかのほうが火力が出せるはず。
状態異常率は優秀なので、状態異常のばら撒き目的には使えますが、わざわざアークウイングガンでやること?と思うと微妙なラインです。
とはいえ、ホールド射撃モードはまだ使えるほうです。ガッカリなのはチャージ射撃モード。とにかくハデですが、いかんせん基礎ダメージ1220、クリティカル率28%は、この手の武器としては低いです。参考までに、同じアークウイングガンのMAUSOLONのチャージ攻撃は、基礎ダメージ20000。クリティカル率50%の倍率3.5倍です。こちらは一定数キル後でないと使えない弱点はあるものの、それを差し引いても圧倒的な差があります。
本当、見た目は良いんですけどねえ…。
Lurkspur Primeのビルドと運用方針
厳然たる事実として、どれほどの愛があっても越えられない壁はあります。世の中そんなに甘くないのよね。というわけで涙を呑んでチャージ射撃モードは諦め、ホールド射撃モードで運用していきます。
着目したいのは、状態異常率50%、発射速度12.0というステータス。状態異常を手早く累積できる性能があります。これを活かしていきます。
ここで重要になるのが、本作Warframeの状態異常の仕様です。
本作の状態異常は重ね掛け(累積)が可能で、累積するほど効果が大きくなります。基本的には最大10段階まで累積できますが、「火炎」「電気」「毒」「切断」の4つの状態異常は、累積数10を超えてさらに重ね掛けが可能です。これらの状態異常はDOT(時間経過ダメージ)を与えるものですが、「火炎」「電気」「切断」は、累積数が増えれば増えるほどDOTの威力が上昇します。(※ちなみに、毒状態異常は累積数でDOT発生数が増加。またDOT系でも、ガス状態異常は累積数が最大10です。)
従って、これらの状態異常を大量に累積させれば、元々の火力が低くても、大量のDOTを敵に与えることが可能です。この仕様を活かして火力を出していきましょう。
ふまえて、ビルドは以下の通り。
状態異常軸の感染+火炎構成です。感染状態異常で敵の被ダメージ量を増やしつつ、手早く火炎状態異常を累積させて、DOTで敵を倒す構成です。Rivenはダメージ、状態異常率、リロード速度。本来は状態異常率、状態異常時間、マルチショット、発射速度あたりが欲しいのですが、いかんせん性質が低く、パラメータの上昇量もタカが知れているので、そもそもRivenを積む意味があんまりないんですよね。なので適当です。
運用とプレイ動画
というわけで、実際にやってみた動画がこちら。
大量の状態異常を累積させる必要があるため、敵を倒すのに少し時間が掛かります。とはいえ、デフォルトの放射線属性による敵の混乱と、火炎状態異常による簡易CC効果もあり、敵を炙っている間は反撃を受ける心配がほぼありません。そして当て続ければ火炎異常の累積でDOTが跳ね上がり、ヘビーユニットやエクシマスも倒せる火力に。
弾薬を大量に使うので弾持ちの悪さだけがネックですが、それさえ補ってやれば、十分に実践で通用する性能になりました。
まとめ:
いや、面白かったですね。「強い武器をMODで強くする」ということは、どのテンノもそれなりに行っていると思いますが、「決して強くはない武器をなんとかする」というのも、本作のマニアックな楽しみ方の一つではないでしょうか。
今回は武器そのものの性能を見るため、フレームアビリティやフレームアルケイン、オペレーターフォーカス等でのバフ・デバフは行っていませんが(AWガンの弾薬補給を除く)、これらの手段を併用すれば、さらに上を目指せるはず。
「鋼の道のり」でLv9999を目指すようなピーキーな場面では選択肢も限られると思いますが、普段のミッション攻略であれば、「鋼の道のり」モードでも通用する武器は、意外と幅広くありそうです。
もちろん、強い武器を使った方が快適なのは事実ですが、あえて困難を覚悟の上で、気に入った武器を徹底的に試行錯誤しながら運用していくのも、なかなか面白いんじゃないでしょうか。
というわけで、今回は以上です。