現在開催中の「疫病の星」イベント。先日、ダージンでヘモサイトを倒す記事と動画をアップしたわけですが…。
まあ普通に飛んでるダージンを強奪して、ド根性でLv25ヘモサイトを倒しましたと。
オーケー、わかってますよ。弊研究所の読者の皆様は、こんなもんじゃ満足しないってことぐらい。
多角的な検証を経て、多種多様な手段を講じたうえで、アホみたいなコトをする-それが弊所の特徴です。
そんなわけで、改めてリテイクです。
エイドロン感染防御体×4、Lv45のヘモサイトを、ダージンで撃破しましょう。
目次
基礎研究-いかにしてダージンを強化するか
まずは基礎研究からです。ダージンの挙動や仕様、強化する方法などを調査しました。
先行研究の探索
まずは研究プロジェクトのセオリーに従って、先行研究の探索から始めました。一般的な資料としては、ゲーム内コーデックス、Wikiの「グリニア」ページなどが挙げられます。しかし、強奪したダージンの味方としての挙動に関するものや、これを強化する方法については、日本語・英語いずれのWEB環境でも先行研究を発見することはできませんでした。
そこで、シミュラクラムでの検証(in vitro)、次いで実戦環境にて実証実験を行い、攻略スキーム確立の見通しをつけた上で、ヘモサイト攻略に臨むこととしました。
まずはシミュラクラムでの検証結果から報告します。
検証1:無人のダージンは敵か味方か
まず、無人のダージンがシステム上、どのような勢力に分類されているか検証します。マーカーを付与して、そのアイコンで判別します。
ダージンは無人の状態では「敵」扱いですが、テンノが搭乗している最中のみ、「味方(同盟)」扱いとなります。
テンノの搭乗の有無によって勢力判定が変わるのは、少し珍しい挙動ですね。同じ強奪可能な敵勢力でも、たとえばレールジャックミッションのクルーシップは、一度強奪すればテンノが降りても「味方(同盟)」扱いから変わりません。
こうして見ると、ダージンは内部的に特殊なスクリプトが働いていると予見されます。
検証2:テンノ搭乗中のダージンの攻撃は内部的にどう扱われるのか
少なくともテンノ搭乗中は味方として判定されることがわかりましたが、では、テンノ搭乗中のダージンの攻撃は、内部的にどう扱われているのでしょうか。
Warframeには、見かけ上は独自の攻撃手段であっても、内部的にはプライマリ/ピストル/近接/アビリティのいずれかに分類されている=同様のスクリプトが適用されているケースがいくつかあります。
たとえば、現在は変更されていますが、以前は「アルケイン・コンテージョン」など一部ZAWアルケインの特殊攻撃がアビリティ扱いとなっており、LIMBOの異次元を貫通できる仕様になっていました。
このように、見かけ上は独自の攻撃でも、内部的には通常の攻撃手段と同一とされているものの場合、アルケイン等により強化できる可能性があります。
これらの例を踏まえて、ダージンの攻撃(以下、ダージンタレット)の内部的な扱いを検証していきます。
アルケイン・レイジとアルケイン・ピストリアーを装着したフレームで、ダージンに搭乗し攻撃を行います。結果、いずれのアルケインも発動しませんでした。
また、通常武器でこれらのアルケインを発動させた後、効果時間中にダージンに搭乗して攻撃を加えた場合も、変化はありませんでした。
このことから、プライマリ/ピストルとしては扱われておらず、アルケインの発動をトリガーせず、効果も乗らないことが確認できました。
検証3:搭乗中の効果時間式/トグル式アビリティの挙動確認
続いて、搭乗中のウォーフレームアビリティがいかに扱われるか検証します。任意の効果時間式/トグル式アビリティを発動した状態でダージンに搭乗し、効果を確認します。
結果、いずれのアビリティにおいても、ダージン搭乗によりアビリティは解除されないものの、ダージン搭乗中は効果が発揮されないことが判明しました。ただし、効果は発揮されないものの、画面右上のUIにはアビリティアイコンが表示され、また効果時間式アビリティの効果時間は減少します。これらは、K-DRIVEやアークウイングに搭乗した時とはまったく異なる挙動です。
より詳細に見ると、たとえばSEVAGOTH3番はダージン搭乗によりエフェクトも効果も全て消失しますが、降機することで即座に復帰します。
一方で、MESA2番はダージン搭乗中もエフェクトが継続しますが、効果は発揮されません。こちらも降機により効果が復帰します。
検証4:空間強化系アビリティの影響確認
空間を対象に強化効果を発揮する、Octaviaの4番を用いて検証します。同アビリティを展開し、その空間内でダージンに搭乗・攻撃を行って検証しましたが、こちらの効果も発揮されませんでした。
検証5:「敵を対象とするアビリティ」の挙動確認
降機中のダージンは「敵」扱いになることから、敵を対象とするアビリティが有効です。これらのアビリティを掛けた後に搭乗した際、挙動がどのように変化するか検証しました。
その結果、アビリティによって様々な挙動を示すことが判明しました。
以下にいくつか例示します。
・TRINITY1番 … 搭乗後も効果継続。ダージンはその場に固定され、無敵状態となるが、一切の操作を受け付けなくなる。降機操作は可能。
・XAKU3番Gaze … 搭乗後も効果継続。アビリティ領域も引き続き展開される。ダージンはその場に工程され、無敵状態となるが、一切の操作を受け付けなくなる。降機やアビリティ解除の操作も不可能になり、アビリティ効果時間が終了するまで行動不能となる。
・EQINOX陽2番 … 降機中の「敵」扱いのダージンに対しては通常通り有効だが、搭乗中は一切の効果が生じない。
・LIMBO1番 … 降機中の「敵」扱いのダージンに対しても使用できない(無効なターゲットとなる)
・NYX1番+増強 … 降機中のダージンに発動することで、降機中も「味方(同盟)」扱いになる。そのまま搭乗しても効果は継続する。1番本来のダメージ増加バフも有効であり、さらに増強MODによるダメージ増加も機能する。加えて、効果時間中は無敵扱いとなり、一切のダメージを受けない。また、NYX1番を掛けた状態で搭乗・操作を行った後に降機すると、味方として自動戦闘を行うようになる。効果時間が終了すると「敵」扱いに戻り停止する。この際、空中に留まったり、どこかへ飛んでいってしまうことがある。また、1番発動後に攻撃を加えてダメージバフを掛けていた場合、通常のNYX1番の挙動に準じて、終了時に当該ダメージが発生する。
研究成果:NYX1番で無敵化+強化できる
基礎研究の結果、NYX1番+増強MODによりダージンを無敵化かつ強化できることが判明しました。
なぜこういった結果になるのかは、いまいち判然としません。もともと「降機中の敵扱いのダージンを強化できれば、搭乗中も強化効果が残るのでは」と思ってはいましたが、その理屈だとEQUINOX陽2番の加速が効かないのが説明できないんですよね。
にも関わらずNYX1番が降機中⇒搭乗中も継続するのは、敵扱いの対象を味方化する挙動が理由ではないかと推察します。
敵を味方化するアビリティ自体は他にもあるのですが、味方化し、かつ強化できるアビリティは他に類を見ないと思われます。また、NYX1番はヘルミンスで移植可能であり、フレームを問わず利用できる点もメリットです。
こうした点から、本研究ではNYX1番を主力アビリティとし、これをもってダージンを強化して戦うこととしました。
実証実験-実戦における課題の洗い出しとソリューションの確立
基本戦略が見えたところで、実証実験に移ります。実戦状況で試験運用を行い、課題を洗い出してソリューションを確立していきます。
前回の研究から判明している実践課題
すでに前回の研究を通して、本研究の前にいくつかの実践課題が判明していました。
・「エイドロン感染防御体」を4つ使用した場合、最終ステージで敵ダージンが襲撃してくる可能性が非常に低くなる⇒最終ステージ突入前にダージンを確保する必要がある
おそらく内部的に、敵の出現数に制限が掛かっているものと思われます。感染体が大量に出現するため、出現数上限に引っかかってダージンが出現しなくなる(生成されなくなる)と考えられます。
従って本研究では、最終ステージ突入前にダージンを確保する必要があります。
・ダージンを破壊されない施策
前述の通り、本攻略では最終ステージ突入後のダージンの確保が難しくなることが予見されます。そのため、ダージンヲ破壊されない施策も必要になります。
「疫病の星」ミッション中に出現するダージンはLv18前後、ヘルスは1500前後です。最終ステージ突入前から確保・保持することを考えると、NYX1番による無敵化があるとはいえ、アビリティの切れ目などでヘルスを削られ、破壊に至る危険性は無視できません。
これらの諸課題を解決すべく、本研究では、高いヘルスと装甲値を持つ「鋼の道のり」モードのダージンを、「疫病の星」に持ち込むことにしました。
「鋼の道のり」モードのダージンを「疫病の星」作戦に持ち込む
以下の手順を用います。
- オービターから星系マップにアクセスし、「鋼の道のり」モードを選択。この状態でシータスを経由せずに、エイドロンの草原に直接出撃する。これにより、依頼を受注していない状態で「鋼の道のり」モードのエイドロン草原にアクセスできる。
- 「鋼の道のり」モードのエイドロン草原で、ダージンを強奪する
- 草原内のテントに行き、通信端末から「疫病の星」ミッションを受注する
草原内のテントから依頼ミッションを受注すると、その段階で、依頼ミッションの内容に応じて敵のレベル等が変化します。しかし、依頼ミッション受注前に生成された、再生成処理が掛からない範囲内にいる敵に関しては、レベル変化が発生しません。
この仕様を利用して、「疫病の星」ミッションに、「鋼の道のり」ダージンを持ち込むことに成功しました。
第一ステージでのダージン消失を防ぐ
さて、せっかく持ち込んだ 「鋼の道のり」ダージン ですが、このままでは第一ステージの毒素回収の際に消失してしまいます。
第一ステージでは洞窟内のグリニア基地に侵入するのですが、この際、ダージンは洞窟に入れません。LOKI3番やNOVA3番で無理やり洞窟内にテレポートさせられないか試しましたが、これも不可でした。
よって洞窟の入り口にダージンを停泊させておき、洞窟内にフレームで侵入する流れとなりますが、この際、洞窟内をおよそ250~300mほど進むと、ダージンが消失してしまいます。
おそらくこの消失は、オープンワールドの仕様によるものと思われます。一般的に、オープンワールドのゲームでは、プレイヤーに影響する範囲内のオブジェクトのみ処理することで負荷を軽減しています。本作においても同様の処理が行われていると仮定すると、プレイヤーと距離が離れることによってダージンが処理対象から除外されてしまい、消失するものと推定できます。
逆に言えば、プレイヤーに影響する(と設計上想定されている)オブジェクトに関しては、どれだけ離れても処理対象から除外されず、消失しないものと予測できます。味方(同盟)オブジェクトは、距離と無関係にプレイヤーに影響すると考えられるため、距離が離れても消失しないはずです。
この仮説を検証すべく、ダージンにNYX1番を掛け、味方(同盟)扱いに上で距離を取る実験を行いました。結果は予想通り、味方扱いとなったダージンは、1500m以上の距離を取っても消失に至りませんでした。
この実験から、「洞窟侵入前にダージンにNYX1番を掛けることで消失を防ぐ」というソリューションが確立しました。
NYX1番終了後の挙動不安定への対策
いくつかの実験を進めるうちに、NYX1番の効果時間終了後、ダージンの挙動がたまに不安定になることが判明しました。
具体的には、以下の挙動が確認できています
- どこかに飛んでいってしまう
- 一定の高度まで上昇したあと空中で静止する
- 水面に墜落し、爆発四散する
これらの現象には、以下の方法でもって対処します。
- どこかへ飛んでいってしまう⇒アークウイングで接近後、降機して空中でNYX1番を掛ける
- 一定の高度まで上昇したあと空中で静止する⇒アークウイングで空中のダージンに接近し、直接乗り込む
- 水面に墜落し、爆発四散する⇒水面上空でNYX1番が切れそうになった場合、効果時間が切れる前に乗り込んで制御する
接近すればアークウイングからダージンに直接乗り換えできることの発見が、ソリューションのキーポイントとなりました。
実戦:ダージンでLv45ヘモサイトを撃破する
以上の基礎研究、そして実証実験を通して、本研究の攻略スキームが完成しました。
- 「鋼の道のり」モードで草原に出撃し、ダージンを確保した後、テントで「疫病の星」ミッションを受注
- NYX1番を使い味方化することで、第一ステージ進行中のダージン消失を防ぐ
- NYX1番効果後のダージンの挙動不安定は、アークウイングで追いかけ、直接乗り込んで制御する
- NYX1番増強の効果で火力を引き上げつつ無敵化し、ヘモサイトを撃破する
これらのスキームに基づき、実際に攻略を行った映像が以下になります。
前回の挑戦と比較して、明らかにヘモサイト撃破がスムーズになっています。
また、第ニステージにて、NYX1番影響下で無人戦闘を行うダージンの無双ぶりも注目です。輸送船を一瞬で撃墜していきます。
おそらくテンノ搭乗中(味方扱い)のダージンと、そうでない無人=敵扱いのダージンとでは、火力計算が異なるのではないでしょうか。NYX1番影響下かつ無人のダージンは、Lv100水準の敵としての本来の火力を発揮しているものと考えられます。
以上、Lv45ヘモサイトの撃破成功を以て、本研究を完了します。
おわりに:
実験は成功です。ダージンで倒せました。Lv45ヘモサイト。こういう風に、「もしかしてコレ、できるんじゃないの?」というアイデアが実現できてしまうのが、Warframeの面白いところだと思います。
ミッション完了時、VAY HEKさんの叫び-「馬鹿な。ありえん。バカなああああ!!!」-に、いたく共感しました。筆者も同じ気持ちです。
今回の研究で、ダージンについての理解も深まりました。今後また何か機会を見つけて、ダージンでいろいろなことにチャレンジしていこうかなと思います。
以上です。